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ウスバカゲロウの生態♪幼虫はアリジゴク!飼育するなら?

2016/09/29

ウスバカゲロウはアミメカゲロウ目・ウスバカゲロウ科の昆虫です。
夏の窓辺には数多くの虫たちが集まります。
その中でトンボの様な半透明の羽を持っている虫がいたらそれがウスバカゲロウです。
最近は開発により土地が失われて数が減少していたりと、儚い陽炎(カゲロウ)の様な存在となっています。

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生態

生態

ウスバカゲロウの生息地、見られる時期は次の様になっています。

  • 地域:北海道、本州、四国、九州、沖縄
  • 場所:草むら、平地
  • 時期:6月から9月

ウスバカゲロウは北から南へと全国的に生息しています。
特に見られる時期は6月~9月となっており、初夏から初秋にかけて見る事が出来ます。
最近は気候の温暖化が進んでいますから、10月の終わりまで見られる地域もあるでしょう。

特徴

ウスバカゲロウには次の特徴があります。

  • 体色は成虫の場合、暗褐色。幼虫は薄茶色
  • 体長は成虫で40mm程度。幼虫で5mm程度
  • 触覚が長く先端が曲がっている
  • 目が大きく左右離れている
  • 翅(はね)が体より大きく半透明
  • 翅が柔らかく4枚ある
  • 背に黄色と黒の縞模様がある
  • 俊敏に長く飛べない

昆虫はグロテスクだと嫌悪する人も少なくありません。
しかしウスバカゲロウの顔を注意深く観察すると円らな目と触覚がチャーミング。
ウスバと名前にある様に、翅が結構柔らかくて薄いです。
不用意に指で触るとシワがよって折れてしまいます。

さてその姿から度々トンボと見間違われやすいウスバカゲロウ。
○×で両者を見分けられるのでチェックしてみましょう。

○×で判るウスバカゲロウとトンボ

①止まった時に翅を畳む
→○:ウスバカゲロウ
→×:トンボ

②翅が薄く柔らかい
→○:ウスバカゲロウ
→×:トンボ

③触角が長い
→○:ウスバカゲロウ
→×:トンボ

④体が全体的に細い
→○:ウスバカゲロウ
→×:トンボ

⑤体に鮮やかな明るい色がない
→○:ウスバカゲロウ
→×:トンボ

一番判別に確実なのは①の項目です。
トンボは止まっている時には翅を畳みません。
そしてトンボには触角がない様に思われていますが、よく見ると短いながらも生えています。

ウスバカゲロウは主にアリや等の小昆虫類をエサにしています。
昔はウスバカゲロウのエサは驚く事に水とされていました。
あるいは寿命まで何も食べないという話が信じられていたのです。

しかし近年ウスバカゲロウについての研究が進み、消化器から小昆虫類が発見されています。
つまり先程の無食・水のみという話は覆されたという事になるのです。
この様に研究技術の向上やさらなる発見により、昆虫にまつわる定説が変わっていく事は間違いないでしょう。

天敵

ウスバカゲロウの天敵は昆虫類、爬虫類鳥類になります。
翅が柔いため地面に落ちてしまった時には昆虫類、爬虫類に捕まってしまいます。
飛んでいれば大丈夫とも思われますが、高所にはクモがいますし鳥類も同様です。
飛べるけれど俊敏に動くのは無理ですから、天敵たちに捕まるのは仕方がないのかもしれません。

飼い方

ウスバカゲロウの成虫の飼育はとても難しいです。
デリケートなので捕獲してもすぐに死んでしまいます。
自然の中でそっとしておくのがウスバカゲロウにとっての幸せかもしれません。

そこでウスバカゲロウの幼虫であるアリジゴクの飼育にチャレンジしてみましょう。

アリジゴクの飼育

飼育に必要な道具

  • 水槽
  • 乾いた土
  • アリ、ダンゴムシ等の生き餌

住まい作り

アリジゴクの飼育は簡単です。
まず住まい作りですが、水槽に10センチ程度乾いた土を敷き詰めます。
次にアリジゴクを入れて完成です。
定期的に生きたアリやダンゴムシを与えましょう。

注意点

注意ですが徹底的に湿度とエサに配慮してください。
アリジゴクは乾燥した場所を好みます。
ですから風通しの良い日陰に水槽を置いてあげましょう。
土が乾いていないと住まいとなる穴を掘れませんし、エサに逃げられて弱ってしまいます。
砂に好みがある様なので、アリジゴクが住んでいた場所の土を捕獲の際に持ち帰る事をお薦めします。

アリジゴクを成長させようと大きいエサを与える人もいますが、それはアリジゴクのためにはなりません。
エサである昆虫の体液を吸った後、アリジゴクはアゴを使って穴の外へエサを捨てます。
もし小さいアリジゴクに大きいエサを与えたらどうなるでしょうか?
小さいアゴでは大きいエサを退かせませんし、そのままにするとエサが腐って自身に病気が移る危険性も孕んでいます。

捕獲方法

[使用する道具]

  • 編み戸

網を振り回すと風圧で翅が傷むのでそっと捕まえます。

もしウスバカゲロウを簡単に発見&捕獲したい場合には編み戸を活用してください。
見付からない時には、民家の編み戸を確認してみましょう。
編み戸にピッタリと止まっている事があります。
または自然の中でも編み戸があれば止まってくれるので、却って網を使うよりも捕まえやすくなります。
飛ぶのが不得意な昆虫ですからもし逃げても目を離さなければ捕まえられるでしょう。

そしてアリジゴクも次の捕獲方法で捕まえてみましょう。

[使用する道具]

  • スコップ

対するアリジゴクですが、こちらは成虫のウスバカゲロウと違い飛べません。
いとも簡単に捕まえられます。
主にアリジゴクは風通しが良く、土が乾燥した場所に生息しています。
アリジゴクがいる場合には土がすり鉢状に窪んでいますので分かりやすいですね。
民家や神社の軒下で土の窪みを探してみましょう。
すり鉢状の窪みを見付けたら、一丸をスコップで丸ごと掘り起こします。
細かく掘るとアリジゴクを潰してしまう事があるので一丸を丸ごと掘り起こすのがポイントです。

注意点

ウスバカゲロウはか弱く儚い昆虫で、噛みもしないし毒もありません。
しかし幼虫であるアリジゴクは違います。

アリジゴクには毒がある

アリジゴクは捕食の際に獲物に唾液を注入します。
実はこの唾液には毒性があるのです。
むやみにアリジゴクを刺激しない様にしましょう。
ちなみに毒はフグの毒で御馴染みのテトロドトキシンの130倍となります。
そしてこの毒を分泌しているのはアリジゴクですが作っているのは共存する細菌になります。

アリジゴクはウスバカゲロウになるまで、一ヶ所に留まる昆虫です。
排泄物や獲物の体液で周辺の土やアリジゴクに病原菌が繁殖している可能性もあります。
捕獲の際には手袋を忘れずにしましょう。

成虫になるまで時間が掛かる

アリジゴクはすぐウスバカゲロウに羽化するイメージがありますが、実際は羽化まで最長3年程度掛かります。
あまりにも長い月日を必要とするので世話が続かなかったり、忘れられてしまう事もしばしば。
小さい生まれたてのアリジゴクを飼育する際には覚悟しましょう。

コラム

ウスバカゲロウのちょっとしたコラムを紹介しましょう。

ウスバカゲロウは何目か

勘違いされやすいですがウスバカゲロウはアミメカゲロウ目であり、カゲロウ目ではありません。
間違って覚えている人が多いですから、そっと教えてあげましょう。
昆虫はイメージ上の分類と実際の分類が異なるケースが多いです。
こまめに図鑑を引くと様々な事が分かって面白いですよ。

アリジゴクのサイズはどれくらい?

土の中に暮らしているアリジゴクは大小が分かりません。
しかしすり鉢状の穴を見ればサイズが大まかに分かります。
アリジゴクの穴はアリジゴクのサイズと比例して大きくなるのです。
姿を確認せずとも現在どれくらいの大きさなのかを推し量る事が出来ますね。
こうして昆虫だけでなく環境も併せて観察すると発見がありますよ。

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