食用♪ウシガエルの生態について!鳴き声や大きさ、飼育など
2021/03/08
用水路で、お化けサイズのオタマジャクシに遭遇した、なんて経験のある人はいませんか。または、池の近くで腹の底から声を出したかのような鳴き声を聞いたことはありませんか。
実際の姿を目にした方はあまりいなくとも、その正体はウシガエルです。
特徴
外来種
アメリカ、カナダ、メキシコなどの北米大陸原産で、日本には1918年ごろに初めて持ち込まれました。現在は北海道から本州四国、九州など日本各地で確認されています。
また、日本の他に大韓民国やマレーシアなどでも外来種として定着しています。
ウシガエルは食用ガエルの名が示す通り、「食べるため」にかつては養殖もされていました。その飼育されていた個体が逃げ出し、いたるところで野生化したため、現在ではかなりふつうにみることができる種類となっています。
鳴き方
このカエルはウシのような「ブォーッ」という鳴き声が特徴的で、数キロ先まで届くと言われています。時に騒音の原因ともされるくらいですから、ちょっと驚きですよね。
大きさ
ときに「食用ガエル」とも呼ばれるこのカエル、10cmから20cm弱、重さは500から600gほどになる大型のカエルです。
ちなみに、日本では外来種と言え最大レベルになりますが、地球規模で周りを見渡すとさらに強者がいます。こちらはアフリカ大陸に生息するゴライアスガエルという種類で、体長は20から30cm、四肢を含めると80cmを越し、重さは3kgを超えるというのだから言葉も出ません。
生態
ウシガエルは水草の生い茂る流れの緩やかな河、池、沼や湿地に生息しています。
夜行性で、日中は水草の茂みなどに隠れていることが多いとされています。
対して夜間は活発に活動し、鳴き声を発するのはもちろん、さかんに食事をします。
肉食性で、水中と陸上どちらでも餌を探すことができます。とても大食漢であるこのカエルは、バッタなどの昆虫、鳥類や自分より小さなカエル、時には同種のウシガエルまでも口に入れることもあります。天敵は主にサギなどの大型水鳥やカラスなどの鳥類です。
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原則的に飼育は禁止
5月から9月に産卵したウシガエルのオタマジャクシこそ、手のひらサイズのお化けオタマジャクシです。その大きさから時に子どもたちの人気者でもありますが、くれぐれも家へもって帰って飼育してはいけません。
ウシガエルはかつて食材としての価値が薄れたこともあり、業者により違法に捨てられてからさらに生息地が拡大しました。
日本各地のみならず世界のいたるところで定着が確認されており、国際自然保護連合(IUCN)には世界の侵略的外来種ワースト100に、日本生態学会では日本の侵略的外来種ワースト100に選ばれています。
また、大食漢で移入された国々の在来生物に大きな悪影響を及ぼすことが心配され、ヨーロッパのように輸入規制を設けている国もあります。
日本では2006年に「特定外来生物」に指定されたため、原則的には飼育や販売は禁止されています。
一応、捕獲自体は禁じられていないものの、捕獲した個体を別の場所に生きたまま放したり、飼育した個体を野外に放したりすると法律違反となり罰金、ときには懲役となることがあります。
捕獲・料理・食べ方
さて、「食用ガエル」とされるこのウシガエル、味の方はどうなのでしょうか。
一般的に、ウシガエルは脂肪分が少なくササミに似た味である、と言われています。
あっさりした味なので、フライや炒めもののような油を使った料理として出されることが多いようです。
日本では販売や流通が原則禁止のため、現在は外食先で食べることができませんが、以前はフランス料理店や中華料理店、その他いわゆる「ゲテモノ居酒屋」などで出されることもあったのだとか。
天然記念物とは違い捕獲は禁止されていないので、興味のある方は自分で獲って食べてみても良いかもしれませんね。
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