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ウグイスの生態!鳴き声だけで姿を見たことがないのでは?

2016/09/29

uguisu

春になると、山から「ホーッホケキョ!」という美しい声がこだまします。ウグイスはさえずりで非常に有名な鳥です。
一方、とても臆病で、滅多に人目に付く場所には現れません。そのため「声は聞くけど、どんな鳥なのか知らない」方が多いと思います。
メジロと間違えられやすいのですが、メジロとは全く異なる鳥です。さっそく、ウグイスの生態を見てみましょう。

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生態

生息地

日本全国とサハリン地区に分布します。
ほとんどは留鳥ですが、寒い地域に住むウグイスは暖かい地域に移動することも。
平地から高山地帯まで、幅広い場所で暮らしています。
ほとんど一年中、藪の中で暮らしています。そのため、姿を見かけることは珍しく、ウグイスを追い求めるバードウォッチャーか、よほど運が良い時でなければ姿を見ることはできません。
山歩きをしていると、まれに藪から飛び出してくることがあります。

ハワイ諸島には、80年ほど前に日系人が連れてきたウグイスが生息しています。
日本のウグイスとは異なり、鳴き声が単調なことが分かっています。これは日本に比べて競争が少なく、歌が下手な雄でも縄張りを持てるからだと言われています。

近縁種にヤブサメがいます。ウグイスのしっぽを短くしたような姿で、大変愛らしい鳥です。夏に日本で子育てをしにやって来きます。
ウグイスのような派手なさえずりは行わず、シシシ・・・と高い声で鳴きます。

特徴

スズメ目ウグイス科の小鳥です。くちばしの先からしっぽの先まで雄は16cm、雌は14cmほど。翼を広げたら18~21cmくらいです。
背中は渋いオリーブ色、お腹は白く、白い眉毛のような線と、目元に濃い茶色の線(過眼線)があります。過眼線はサングラスのような役割をして、獲物に視線を悟られないためにあると言われています。

ウグイスは、春になり昼の時間が長くなると、体内の性ホルモンバランスが変わります。性ホルモンが活性化することで雄はさえずり、雌は卵を産む体制に入ります。
ホーホケキョと鳴くのは繁殖期の雄だけで、普段は「チャ、チャ、チャ」と鳴き交わします。(「笹鳴き」と言われています)
雄は主に縄張りを守るのが役目で、育児はほぼ雌が行います。さえずりの「ホーホケキョ」は縄張り主張と雌への安全アピール、「谷渡り」とも呼ばれる「ケ、キョ、ケ、キョ、ケ、キョ・・・」は侵入者への威嚇と考えられています。
雌は雄の声を聞き分け、警告が出たら巣から遠ざかり、身を隠します。

日本では長い間、ウグイスを飼う文化がありました。鳴き声を競わせる大会も頻繁に行われ、優れた鳴き声の雄を師匠に付け、若い雄に美しい歌声を教えていました。
しかし乱獲が懸念され、1980年に全面禁止になっています。現在飼育が許可されているウグイスは、外国から輸入された近縁種のコウライウグイスです。

夏場は小型の虫を主に食べ、冬は種や実など植物性の餌も摂取します。
飼育下では、すり餌が主流で時々虫などを与えます。

天敵

ツミなどの小型猛禽類などが主な天敵です。ホトトギスに託卵され、子孫を残せない被害も珍しくありません。
あまり強い鳥ではなく、藪に隠れるように生きています。それでも数は多くなく、国際自然保護連合からは、軽度懸念の指定を受けています。

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保護した時は

なかなか姿を表さないウグイスですが、まれにガラス窓に当たって失神することがあります。
その際は小さな段ボール箱などに入れて、保温しながら様子見をしましょう。怪我がなければ、そのまま離しましょう。

窓の衝突以外では、よほど弱っていない限りは、人間の目に触れることはありません。保護しても無事に野生に戻せる可能性は高くありませんが、動物病院などで診てもらい、虫やすり餌などを与えて様子を見てみましょう。

残念ながら、現在でもカスミ網などでウグイスなどの小鳥を捕獲する犯罪が後を絶ちません。カスミ網にかかった鳥は死んでしまうこともあります。
もしカスミ網を発見したら、ただちに警察に通報しましょう。ただし密漁は反社会勢力が資金源のために行うことが多いため、警察が到着するまでは撤去しないほうが安全です。

飼育の注意

現在、日本のウグイスを飼育することはできません。しかし外国のウグイスを飼うことはできます。(小鳥専門店で購入できます)しかし外国のウグイスも捕まえられて売られた鳥ばかりなのを忘れないでおきましょう。
たまに不法にウグイスを捕獲して飼育して逮捕される事件が起こりますが、ほとんどは近所の通報によるものです。
飼育環境下でストレスを溜めて脱毛したり、死んでしまう鳥もたくさんいます。素人には判断が難しいですが、怪しいと感じたら出来るだけ警察に通報したほうが良いでしょう。

逆に、保護しているだけで通報されることもあります。そのため保護した時点で県の環境保全課に相談し、指示を仰ぎましょう。
前科がない限り、野生に返すまでの保護は許可されます。許可されていれば、通報されても問題ありません。

エピソード

平地では早春にさえずるため、「春告鳥」と呼ばれることがあります。
俳句では代表的な春の季語で、ウグイスのさえずりを唄にした句がたくさんあります。

よくウグイスとメジロが混同されることがあり、一般的に言われる「ウグイス色」は、茶色っぽい緑色です。
これはメジロの色合いで、いかに混同されているかが分かります。(ウグイスはオリーブ色に近い茶褐色)
これは、どちらも早春を代表する鳥で、メジロは比較的目に付きやすい場所で暮らしているからだと考えられています。「梅に鴬」をモチーフにした絵にも、メジロが描かれていることも珍しくありません。
メジロはアイリングが愛らしく特徴的な姿ですが、ウグイスは姿をあまり見せない上に地味で大きな特徴がないため、絵のモチーフになりにくいのかもしれません。
「ウグイスは白い眉と、目に茶色の線がある」「メジロは目の回りが白い」と覚えておくと、見分けやすいと思います。

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