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ツクツクボウシの生態について!鳴き声は夏の終わりを告げる

2016/09/30

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ツクツクボウシはカメムシ目・セミ科の昆虫です。
真夏にオーシーツクツクという鳴き声が聞こえたらそれはツクツクボウシが発しています。
ツクツクボウシは体長が他のセミと比べると小さくてコンパクトです。
もし地面に小さな抜け殻が落ちているのを見付けたら、それはツクツクボウシの物で近くの木に留まっているかもしれません。

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生態

生息地

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ツクツクボウシの生息地、見られる時期は次の様になっています。

  • 地域:北海道、本州、四国、九州、南西諸島
  • 場所:林、山地、平地
  • 時期:7月後半~10月前半

ツクツクボウシは北から南へと全国的に生息しています。
特に見られる時期は7月後半~10月前半となっており、晩夏から秋にかけて見る事が出来ます。

他のセミよりも少し遅れて登場するので、ツクツクボウシの泣き声を秋の始まりと捉える人は少なくないでしょう。

特徴

ツクツクボウシには次の特徴があります。

  • 体色は緑系褐色(成虫)
  • 体長は40mm程度(成虫)
  • オーシーツクツクと鳴く
  • 手足に黄色と茶色の縞がある
  • 鳴く時にお尻を上げる
  • オスよりもメスの方が小さい
  • 脱け殻が小さく、お尻が直線的
  • 脱け殻に光沢が見られない

ツクツクボウシは名前通りにオーシーツクツクと鳴きます。
変わった鳴き声なので聞き分けるのは難しくないでしょう。

そして細い手足には黄色と茶色から構成される縞があります。
また鳴く時にはお尻を上に持ち上げており、その他のセミの様子と異なっています。

オスと比較するとメスは全体的に小柄で腹部が細いです。
ほっそりとしているので雌雄並べると違いが顕著でしょう。

不思議に思われますが、何故かツクツクボウシの脱け殻に光沢が見られません。
誰もがアブラゼミの抜け殻を一度は観察した経験がありますが、光を当てると光沢が感じられます。

それから抜け殻は腹部からお尻のラインが直線的なので、全体的に平べったい印象を受けます。
他のセミの脱け殻は腹部からお尻まで緩やかなカーブを描いており、ツクツクボウシとは対照的です。

さてツクツクボウシの雌雄は一見して似ており、見分けが難しいと思われがちです。
しかし一つポイントを押さえると、雌雄どちらなのかすぐに分かります。

○×で判るツクツクボウシのオスとメス

・お尻からトゲみたいな管がある
→○:メス
→×:オス

セミのお尻から生えているトゲの様な物は産卵管です。
この産卵管を伝ってメスは土中に卵を産み付けます。
ですから産卵管がある個体であれば、ほぼメスと考えて良いでしょう。
オスの特徴としては腹部が長く太いのですが、個体差があるためハッキリした見分けには使えません。
この様に産卵管を目安に性別を区別してみてください。

ツクツクボウシは主に広葉樹の樹液をエサにしています。
セミはストロー状の口吻(こうふん)が発達しており、それを使って器用に木に穴を開け樹液を吸っています。
ただ口吻だけでは樹液を吸い上げられません。
単眼と口吻の間にある膨らみは頭楯と呼ばれる物で、これをポンプの様に使って樹液を吸い取ります。
あのポッコリとした膨らみの頭楯付近一帯は、筋肉の様な働きをしているのですね。

天敵

ツクツクボウシの天敵は昆虫類、爬虫類鳥類、哺乳類、菌類です。
一週間の命を謳歌するにはあまりにも天敵が多過ぎて可哀想かもしれません。
最近は貴重なセミがネコに捕らえられたりと哺乳類からの攻撃も増加しました。
意外ですがミクロな存在である菌類も寄生という手段でツクツクボウシの天敵に該当します。

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飼い方

飼育

ツクツクボウシを次の飼育方法で飼育してみましょう。

採集方法ツクツクボウシを飼育したい人もいるかもしれません。
しかしツクツクボウシに限らずセミの飼育は非常に困難で、捕まえてもすぐに弱って死んでしまいます。
幼虫を飼育するにしてもいつ羽化するか分かりません。
ですから森でセミの行動を観察するに留めるのが良いでしょう。

採集

ツクツクボウシを次の捕獲方法で捕獲してみましょう。

使用する道具:小さい網

ツクツクボウシを捕獲する際には普通にセミを捕まえる要領で大丈夫です。
ただしとても神経質で警戒心が強いセミですから、捕獲の際には慎重さが求められます。

そしてツクツクボウシは小柄なセミです。
大きな網で捕まえようとしても、木と網の隙間から逃げ出してしまいます。
ですから小さい網を使って、隙間から逃げられない様にすると捕獲もスムーズになるでしょう。
手先はギザギザしており、釣り針の様な"かえし"状になっています。
手先に網の目が引っ掛かりやすいので丁寧に取り外してください。

うんちく

ツクツクボウシのちょっとしたうんちくを紹介しましょう。

セミは配慮が出来る昆虫である

真夏になると幾多のセミが一斉に合唱している様子が全国で見られます。
そもそもセミが鳴く理由は交尾の相手を探すためです。
なので鳴いているのはオスのみになります。

しかしこの様にセミが一斉に鳴くと、自身の鳴き声が周囲にかき消されてしまいます。
これでは自身の種の繁殖に支障を来す恐れもあります。
そこでセミは"鳴き声をあげる時間をずらす"工夫をしたのです。

ツクツクボウシとアブラゼミを例に見ていきましょう。
まずツクツクボウシは8時から徐々に鳴き始め、日没時をピークに鳴いています。
対するアブラゼミは早朝5時頃、夕方17時頃をピークに鳴いています。
こうしてそれぞれの種が鳴き声のピークをずらしているので、他の種の鳴き声を妨害しない様になっているのです。
お互いに配慮し合って、セミは今日までそれぞれ種を受け継いで来ました。

セミから生えるキノコがある

ツクツクボウシタケというキノコがあります。
軸が茶色や薄黄色で先端には白い子実体が付着しています。
全体的には細長いツクシの様な形をしています。
このツクツクボウシタケは土中のツクツクボウシの幼虫に菌類が寄生し、養分にしながら成長するのです。
ですからツクツクボウシタケと知らずキノコを採取したら、幼虫もセットで出てきてビックリする事もあります。
ちなみに珍しい冬虫夏草の一種として取引されています。

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