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昆虫界のイクメン★タガメの生態とは!生息地~飼育について

2016/09/29

tagame
日本全国に生息しているタガメですが、特徴的な見た目は知っていても、その生態はあまり知らないと思います。

では早速、タガメのことについて知っていただきましょう♪

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実は、日本で最も大きなカメムシです!

確かに似てるかも、と思った方は昆虫に対しての抵抗が少ないですね。あのグロテスクな見た目をじっくり見ることすら嫌な方は、多いかもしれません。

しかしながら、あの前脚にクワガタの面影を重ねた少年時代を過ごした者としては、かっこいいの一言に尽きます。

あの鎌のような前脚でメダカを頬張り、体液を吸う姿は、タガメの強さを象徴したものと言えます。

特徴

ユニークな子育て

分類はさておき、日本最大の水生昆虫であるタガメの最大の特徴は子育ての方針にあります。

タガメは交尾した後メスが卵を産み、その卵をオスが守ります。卵は水の中ではなく、水面より高く生えている草などに産み付けられるため、乾燥しないよう毎夜オスが水を汲み卵にかけます。さらに日中は覆い被さり乾燥を防ぎます。今で言うイクメンです。

乾燥するなら水の中で産めば?と思ったあなた、良い着眼点ではありますがそうはいきません。それは卵には水だけでなく酸素も必要だからです。人間だって羊水の中で育ちますが、へその緒を通して酸素を取り込んでいます。それと同じですね。生息している環境によって様々な工夫が必要なのです。

その点メスはというと、目ぼしいオスが見当たらなければ先のようなイクメンタガメを探します。そして守っている卵を破壊し、そのオスと交尾し、産みつけた自分の卵を守らせます。超肉食系です。

もともとタガメは肉食だ!というツッコミがありそうですが…、自分の子孫を残すことは昆虫にとっては死活問題なので、このようなパターンはよく見られます。ちなみにメスはオスより身体が大きいので卵を守っているオスは100%勝てません。これがタガメ界の掟というわけです。

寿命と餌(捕食方法)

そんなタガメですが、寿命はなんと1年は余裕で生きます。長い場合は2~3年程。孵化したと同時に水の中に落ちて水中生活が始まると、早速小さめの魚を襲います。食べるものは基本的に幼虫の時から同じで、水の生き物全般。前脚でがっちり捕まえて、ストローのような口をぶっ刺し体液を吸います。タガメに食べられた生き物は骨と皮だけになり無残な最期となります。

天敵は?

そんなタガメの天敵はというと…なんといません。

しいて言えばタガメぐらいでしょうか。その理由がタガメの生息地にあります。

水の流れが穏やかで比較的きれいな水質の場所、つまり田んぼなどに生息していますが、ここには大型の魚類や、その他の生物があまりいません。自然にできたものではなく、人の手によって作られた場所であるため、他の生き物を捕食する進化を遂げたタガメが安全に生きることができる訳です。まさに田んぼのギャング!向かうところ敵なしと言った所でしょうか。

また余談ではありますが、幼少期に図鑑で見たミズカマキリとタイコウチ。ぱっとしない見た目ですが(なんて失礼な)、すべてタガメと同じ仲間です。当時は何も考えずただ見た目だけで、一番ひょろいミズカマキリが進化してタイコウチに、さらに進化を遂げてタガメになったに違いない!とファーブルばりの持論を展開していました。今となってはいい思い出です。

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見つけてもそっとしておこう!

一昔前は、田んぼで簡単に見つかったタガメですが、今はめっきり見なくなりました。その原因は水質汚染や河川の減少など様々です。

田んぼも農薬が撒かれてしまっては生きていくことができない環境になります。もともと害虫を駆除するために開発されたものであるため、仕方ないですが…

タガメは現在、絶滅危惧種にも指定されており、保護を望まれている昆虫という現状は知っておいて欲しいと思います。
もし田舎のきれいな池や田んぼで見つけたらそっとしておいてあげて下さいね。

データ

和名:タガメ

学名:Lethocerus deyrollei

分類:カメムシ目 コオイムシ科

分布:本州、四国、九州、南西諸島

出現時期:5~10月

捕獲方法:水が綺麗で、流れの穏やかな池や田んぼにいる。大きな網でガバッと水中をすくうと他の生き物とともに捕まえられる。ただし絶滅危惧種なので、研究やきちんと育てる場合を除いて自然に返してあげるべき。

飼育方法:容器は水が入れられてフタ付きのもの(飛ぶので)。水草を入れ、共食い防止のため1対ずつか単独で一つのケース。餌は小さめの魚など、みずはできるだけ綺麗に保つように。

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