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オイカワの生態と特徴。釣り~飼育、食べ方・料理方法など

2016/10/14

ウグイと共に川のどこにでもいる魚のひとつがオイカワです。

日本に限らず世界の淡水魚にはコイの仲間が多く、コイ、ナマズ、カラシン、デンキウナギの仲間だけで世界の淡水魚の70%、魚類の30%程度を占めるとされています。

日本の淡水魚の多くはコイの中前あり、オイカワもそのひとつです。

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オイカワの生態と特徴について

分布および生息地

オイカワは日本では利根川水系、信濃川水系より西の本州各地、四国の吉野川水系、および九州に自然分布しています。国外では朝鮮半島や中国東部、台湾に分布しています。

アユ種苗に交じって各地に放流されたため、東北地方や離島でも生息が確認されています。

河川の中・下流域を好みますが、湖にも生息します。汚れた水にも強いことから都市部でも見られます。

最近は河川工事の影響か、ウグイやカワムツよりも生息数を増やしている傾向があるようです。

体の特徴

体長は15センチ程度まで成長し、メスよりもオスのほうが大型化する傾向にあります。

メスは一様に銀白色ですが、オスは体側にうっすらとピンク色の斑紋が入り、臀鰭が大きいことが特徴です。

体色が同じコイ科のハスという魚に似ていますが、ハスのように口が大きくへの字にならないこと、より小型であることなどで区別できます。

食性および餌

オイカワは雑食性ですが草食性がより強く、藻類や水草を中心に小型の甲殻類やミミズ、水生昆虫などを食べています。

天敵

天敵はサギなどの水鳥のほか、ナマズや雷魚、ブラックバスのような大型の魚食性の魚です。

別名

オイカワはウグイやカワムツとまとめて「ハヤ」とも呼ばれます。このほかにハス、シラハエ、関東ではヤマベ、東北などではジンケンとも呼ばれます。

なじみ深い魚ゆえ、さまざまな地方名がある一方で「ハヤ」とまとめて呼ぶという正反対の風潮もみられます。

オイカワの世界共通の名前である「学名」には「Zacco」という言葉が入っています。これは日本語の「雑魚/ザコ」に由来します。

それだけ日本人にとって身近な魚である、ということですね。オイカワをヨーロッパに紹介したのは、当時長崎県に赴任していたオランダの医師シーボルトです。なじみ深い魚だからと侮りがちですが、なかなかの歴史をもった魚なのです。

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釣り、採集

釣りの対象であるとともに、川遊びでもなじみ深い魚がオイカワです。

エサ釣りのほか、刺し網などでも比較的簡単に採ることができます。

釣りの場合、エサはミミズ、練餌、川虫がおすすめです。また、毛ばりを追うためフライフィッシングで狙う人もいます。

網は河川により漁業権などの規則があるため、県のHPで使ってもよい採集用具をチェックしておくのがよいでしょう。

飼育について

オイカワはサーモンピンクと薄いエメラルドブルーの婚姻色が美しいため、観賞魚としても人気があります。

比較的簡単に採集できる魚ですので、わざわざペットショップで買わずとも手に入れることができます。

飼い方

飼育設備はアクリルまたはガラスの60センチか90センチ水槽、ふた、底に敷く砂、エアレーションとフィルターを用意します。

また、水草や流木、石を好みで設置してもよいですが、水草は食べられる可能性もあります。エサは乾燥イトミミズなどの人工飼料でも飼育できます。

ただし水質・温度管理は簡単ではなく、長期飼育は難しい部類に入ります。水槽のサイズはゆったりとした大きめのものを用意しておくのが望ましいとされています。

食べ方

川魚特有の臭みがあるとして敬遠されがちなオイカワですが、調理法によってはおいしく食べることもできます。

基本的に川魚は寄生虫の危険性があるため、生食は厳禁です。骨が多めなので小型の個体は甘露煮、から揚げ、てんぷらや南蛮漬けにするのがおすすめです。また、一部地方では郷土料理として鮒ずしと同じくなれずしに加工されることもあります。

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