ミミズの生態や特徴、飼育方法について。気になる鳴き声は?
2016/10/20
ミミズとは環形動物門・貧毛綱に属する生き物の総称です。
ですから厳密には昆虫ではありません。
さてミミズは英語でEarthworm、直訳すると地球の虫となります。
何やら立派な名前が付いていますが、地球の土壌環境の向上に貢献しているので当然でしょう。
ミミズの生態と特徴
生息地
ミミズの生息地、見られる時期は次の様になっています。
- 地域:北海道、本州、四国、九州、南西諸島
- 場所:畑、田んぼ、石の下
- 時期:一年中
ミミズは北は北海道、南は南西諸島まで全国的に生息しています。
一年中いつでも土を掘り返せば見られるでしょう。
石や鉢植えをひっくり返しても見付かります。
ただし礫(レキ)が多い土壌は居心地が悪いようであまり見られません。
ミミズが好むのは水分を含んだ土壌です。
特徴
ミミズには次の特徴があります。
- 体色は暗桃色、褐色、暗赤色
- 体長は個体差による
- 雌雄同体
- 複数個の目がある
- 先端に口、後端に肛門を持つ
- 卵胞で越冬する
- 寿命は約1年間
まずミミズは雌雄同体で、一匹で繁殖が可能です。
しかし実際には他の個体と交接する傾向にあります。
それから小さい目が複数あります。
目がない→目が見えず→目見ず→ミミズという名前の由来もここから来ています。
寿命は大体1年間ですが5年以上生きる者もおり、種類によってバラツキがあります。
食性および餌
ミミズは主に落ち葉や微生物を餌にしています。
落ち葉を庭に置いておくと、いつの間にかなくなっています。
これはミミズが餌として分解しているからです。
この他には野菜くずなども食べています。
この生態を利用したのがミミズコンポストです。
生ゴミの廃棄量が減少し、上質な土となるので一部の愛好家に人気です。
天敵
ミミズの天敵は昆虫類、鳥類、爬虫類、両生類、哺乳類になります。
特にミミズが好物で大食いのモグラ、土を掘り返すツバメやサギ、地面を歩き回るトカゲやハンミョウは大敵です。
また人間からも魚釣りの良い餌として利用されています。
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ミミズの飼育・繁殖方法
ミミズの飼育はやや難しいですが次の方法で飼育してみましょう。
用意するもの
- 発泡スチロール
- 腐葉土、牛糞、米ぬか
- 広葉樹の落ち葉
- 霧吹き
飼育環境作りとポイント
- 通気性を考えて、発泡スチロールに小さな穴をいくつか開けます。
- 穴を開けたら腐葉土と落ち葉を入れましょう。
土作りを考えているのであれば、牛糞や米ぬかも入れてミミズの餌となる微生物の活動も活発にさせます。 - そして餌となる広葉樹の落ち葉はしばらく水に浸しましょう。
そのままでは硬くて分解出来ないので、柔らかくするといいですよ。
- たまに霧吹きで湿度を上げるのですが、水分が多いとミミズは居心地が悪いです。
水分を与えすぎないように気を付けましょう。 - そしてミミズの数は少なめにしてください。
多いと飽和状態になってミミズが過ごしにくいです。
捕獲方法
スコップや軍手を使いミミズを捕まえてみましょう。
ミミズを探すには雑木林や畑など、水分を含んだ礫質でない場所へ足を運びましょう。
まずスコップで円を描くように土をふんわり掘り返します。
そして掘り起こした土を優しく解しましょう。
細かく掘り返すと、スコップでミミズを傷付ける恐れがあります。
手を汚さずにミミズをおびき出す方法
ミミズを地上へ出没させるために手っ取り早いのが、土を水浸しにする方法です。
地中に水が過剰に染み込むと、含まれる酸素が減少します。
するとミミズは酸素を求めて地上へ出てきてしまうのです。
だから雨の日やその翌日には酸素を求めて、地上に多数のミミズが見られるのです。
道路で干からびているミミズは、恐らく雨の日に移動しすぎて地中に戻れなくなったのでしょう。
この方法ならばミミズを傷付けずに捕獲可能ですよ。
ミミズの豆知識
食用ミミズはある?ない?
都市伝説や近年海外で話題となった食用ミミズの存在。
現実的に考えたら、コストと採算が釣り合わないのでないでしょう。
もし食用ミミズを使用していると発覚したら、間違いなくその会社は潰れますし訴訟の嵐です。
つまり食用ミミズの使用はハイリスク・ノーリターンなので、あり得ないと考えるのが適切です。
ミミズやゴキブリを食べるコンテストがある?
想像しただけで気分が悪くなりますが、2012年アメリカのフロリダ州で開催されました。
ルールは一番多く用意された昆虫を食べたら優勝、気になる優勝賞品は高価な大蛇です。
意外にも参加者はおり、大会は無事(?)に開催されました。
しかし大会終了後に事件は起きました。
優勝者のエドワード・アーチボルトさんが、会場外で嘔吐し倒れて病院へ搬送。
その後死亡が確認されました。
エドワードさんはゴキブリ大食い大会の他に、ミミズ部門にも参加していたのです。
大会中に食べた内訳は、ゴキブリ30匹、ミミズ類30匹、ヤスデ100匹でした。
開催者によると大会で提供された昆虫は衛生的に問題はなかったそうです。
一部で有毒のヤスデに問題があったのではないかとの意見もありました。
しかし他の参加者には目立った健康被害が現れておらず。
気になる死因ですが、地元当局の発表によると窒息死でした。
地中からの音はミミズの鳴き声?
答えから述べると、ミミズは鳴き声をあげません。
たまに野原や畑で"ビー"とか"ジー"という音が聞こえたら、それはオケラの鳴き声です。
オケラは翅を擦り合わせて音を出しています。
ミミズにはそのような固い部分がありませんから、当然鳴き声をあげられないのです。
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