メバルの生態と釣り方、飼育方法について。釣れる時期、仕掛けなど
2016/09/15
春を告げる魚として、スーパーでおなじみのメバルですが、実はスーパーで売られているものの大半が「メバル」ではなく、さらに今では「メバル」という魚がいなくなってしまったことをご存知でしたか。
2008年に従来の「メバル」は3種類(アカメバル、クロメバル、シロメバル)に分けられたため、「メバル」という魚は厳密にいうと、現在存在していません。
主にメバルというと、この3種をまとめた呼び名として考えられることが多いようです。ちなみに、スーパーなどで販売されているものの大半はウスメバルで、背中に茶色の模様があることで3種類と区別することができます。
生態
生息地
「メバル」3種は、北海道から九州までの日本各地の岩礁や藻場に生息しています。
昔は1種類として扱われていたように、3種類の形態は非常に似ており、また同じような場所に生息しています。
ですが、アカメバルはより深場に、クロメバルはより外洋に面した海域に、シロメバルはより内湾の環境に生息する傾向があるようです。
体の特徴と見分け方
※アカメバル↑
それぞれの特徴は、名前の通り色がキーポイントになります。赤は茶色に近い朱色、クロは黒色、シロは銀白色と、それぞれの体色の地色に違いがあるのです。
しかし、色には変異も多く、どちらか判別しにくいものも見られます。
簡易的には、胸鰭(むなびれ)の鰭条(きじょう)の本数で大まかに分けることができます。重複する場合もあるのですが、アカメバルは15、クロメバルは16、シロメバルは17本のケースが多いとされています。
※タケノコメバル↓
食性および餌、天敵
メバル3種はすべて甲殻類、小魚、ゴカイなどを餌とする肉食性の魚です。
漢字で「眼が張る」と書くように、大きな眼を使って餌を見つける待ち伏せ型の捕食者です。
天敵は自分よりも大型の肉食魚の他、小型のものは同じく藻場に生息するイカの餌となることもあります。
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飼育はできるか
日本の各地に不通に生息する魚なので、ペットショップで探すよりも自分で採集することをおすすめします。
釣り方
メバルはエビやゴカイを餌にして釣る方法の他に、メタルジグ、ワームなどのルアーで釣る方法もあります。釣りは朝方、昼間よりも夕方から夜にかけて行うのがメジャーです。
岩礁に生息しているため、餌釣りの場合は1本の針で、仕掛けを短めにして狙うようにします。
「メバルは凪が良い」と言われるように、波がうねる荒れた日よりも、よく晴れた穏やかな日が釣り日和となります。
メバルは防波堤の常夜灯回りに集まる小魚などを餌にしようと集まっています。そのため、常夜灯の光が当たる海面の境界付近に仕掛けを投げ、ルアーで誘いをかけつつ引く、餌釣りの場合はウキを投げる、という方法がとられます。
針の外し方
釣ったメバルはペンチで針をひっくり返すようにし、なるべく魚体に触らないように注意しつつ海水を張ったバケツ、クーラーに入れます。
飼育する場合は、針のカエシをペンチでつぶしておくと、魚への負担が少なく針はずしもスムーズに行えます。
バケツ、クーラーにはエアレーションを入れ、水が汚れたら少量でよいので水を交換してやりましょう。
容器には、あまり数多くの魚を詰め込みすぎないことが大切です。
飼育環境
メバルを飼育するには、一般的な60センチ水槽、蓋、フィルター、エアレーション、水温計を最低限用意しましょう。
また、底に砂や砂利を敷く、岩を入れてやるといったレイアウトをする方が元気に飼育できるのでお勧めです。
餌には小魚、魚の切り身、冷凍や生きた小さなエビ(モエビなど)を与えます。
注意点
メバルの仲間(メバル科やフサカサゴ科)の魚は、頭部のいたるところに鋭い棘を持っています。
また、鰭条は「棘」とよばれる固い種類のため、手に刺さると毒はないもののなかなかの痛みを伴います。
メバルを触るときには、不用意にわしづかみすると痛い目に合うことを覚えておきましょう。
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