臭い?クサガメの特徴と飼育方法。餌や日頃のケアで高寿命
2021/02/28
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クサガメは国内では本州四国、九州とその周りの離島に、国外では朝鮮半島、中国および台湾に生息しています。
甲羅の大きさは雌が最大30㎝と雄の20㎝よりも大きく育ちます。
また、雄は成長するにつれ体色が黒みを増してきます。本種の特徴は、甲羅に3本の隆起があることです。また、クサガメの頭は黒っぽい色をしていますが、頭の横側や下顎、首のあたりに黄緑色の斑紋や不規則な線を持っています。
この色が草色だから「クサガメ」なのではなく、危険を感じると臭いにおいを出すことが名前の由来です。
特徴
雑食性で、水草や水辺に生えている植物の他、果物やカニやエビなどの甲殻類、貝類も食べます。
急流ではなく平地で、流れが緩やかかつ川岸に草がよく生い茂っているような場所や、同じような沼、池に生息しています。
昼間に活発に行動し、ときに野外では甲羅干しをしている姿をよく見かけます。しかし、夏場の暑い時期などでは昼よりも早朝や夕暮れを好むようです。気温が下がると池沼の水底や川岸の穴で冬眠します。
日本では、専門店の他にホームセンターなどでも仔ガメが売られており、これらはほぼ中国からの輸入個体です。
飼育は比較的簡単であると言われていますが、特に仔ガメは水槽の水質が悪化すると、口のまわりや甲羅にカビが生えやすくなります。
なので、水の汚れにはこまめに気を配るようにしましょう。
「ゼニガメ」は、本来はニホンイシガメの仔ガメに対する呼び名ですが、最近はクサガメの仔を「ゼニガメ」として販売している店もあります。
飼育方法
飼育環境
飼育する場合、飼育ケージの他、紫外線ライトなどの照明器具、水中ヒーターなどの暖房器具も用意します。
甲長20から30㎝と大きくなるので、仔ガメを購入する場合も大きめの飼育ケージが必須になります。
ケージの大きさは縦90×横40×高さ45㎝の90㎝水槽を用意しましょう。
野外飼育も可能な種類なので、池やプラスチックスボックスを庭において飼育することもできます。
見栄えのためといって水槽に砂利を敷く人が多いですが、排せつ物がはさまって雑菌の温床となる上に水換えのときに手間になります。
そのため、レンガや大きめの石などの方がおすすめです。飼育水温は20から24度が適温で、真夏は暑くても28度前後になるようにします。
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餌
クサガメは雑食性の中でも、肉食性が強めとされています。
飼育時は、人工飼料1種類のみよりも、何種類かを組み合わせて与えるとよいでしょう。
もちろん、人工飼料ではなく脂肪分が少なめのモモ肉や赤身肉、魚などの他、市販のコオロギなどを与えてもよいです。
この場合、基本的に脂肪分が少なめであればOKですが、ほぼタンパク質の鶏のササミは避けます。いくらかわいいからといって、脂肪たっぷりで高級な霜降り肉を与えるのは言語道断です。
また、肉類はもちろん、野菜や果物などを与える場合、加熱調理せずに生のまま使うのが普通です。
ポイント
水換えをきちんとしていても、水のアカや餌の食べ残しによってカメの甲羅はだんだんと汚れてしまいます。
人が体を洗ったり歯磨きをしたりするように、カメの甲羅をきちんと洗ってきれいにしてあげましょう。
小型のカメの場合は古くなった歯ブラシ、大型のカメの場合は柔らかいタワシなどで甲羅の目に沿って軽くこするようにします。
洗いあがったらタオルで乾いたタオルで拭いてあげると、体温低下の予防にもなります。
寿命
クサガメの寿命は20年以上、長ければ40年を超えると言われています。
クサガメは日本固有種のニホンイシガメ、ペットとして人気のあるミナミイシガメやハナガメなどほかの種類と簡単に交雑してしまいます。
そのため、野外に放つと「純粋なニホンイシガメ」を消してしまう危険性があります。
また、もともとクサガメの棲んでいない池に放流すれば、池の生態系をがらりと変えてしまうかもしれません。
寿命が比較的長いこと、販売されているのは仔ガメであることなど、しっかりと考えた上で飼育し最期まで面倒を見ることができるかどうかを判断するべきです。
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