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コマドリの生態と特徴。各地で激減する理由とは

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オレンジの頭が目立つ、小さな可愛い姿と特徴的な鳴き声のコマドリは森のアイドル。
姿は見えなくても、薄暗い森で「ヒンカラカラカラ」という声が響きわたります。

近縁種のロビン(ヨーロッパコマドリ)はイギリスの代表的な鳥で、絵本や童謡にも登場するほど一般的。
日本では山渓に行かないと滅多に見る機会がない小鳥ですが、運が良ければ都市部でも冬に見かけることがあります。

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コマドリの生態と特徴

生息地

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樺太の南部や南千島を含む九州より北に生息します。
日本では夏鳥で、中国大陸の南西部から渡ってきます。
亜種のタネコマドリは留鳥で、伊豆諸島の三宅島より南の島と屋久島の固有種です。絶滅危惧Ⅱ種の貴重な鳥ですが、留鳥なので一年中観察することができます。

標高1200メートルほどの渓谷や針葉樹林、針葉樹と広葉樹が混ざった森などで生息します。
薄暗い森を好み、笹やぶなどがある場所を好みます。渓流などにもよく出没します。
近年、コマドリが暮らしやすい環境は減少する一途で、生息数は減少傾向にあります。

特徴

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スズメ目ヒタキ科コマドリ属の鳥です。(かつてはツグミ科でしたが、近年ヒタキ科に変更されました)

大きさ・体の特徴

くちばしの先からしっぽの先まで13.5cmほど。体重はわずか13~20グラムという小さな鳥です。
スズメよりひと周り小さな姿はまさに「小鳥」。くちばしは黒く、雄の頭としっぽはオレンジ色で、お腹としっぽの付け根は淡い灰色です。胸の上部に黒い線が入り、雌との違いを際だたせています。(タネコマドリにはこの模様はありません)
雌は雄より地味な色で、頭のオレンジ色ははっきりしません。

体の割に足は長く、地面などにぴんと足を伸ばして鳴く姿は特徴的。

縄張り

雄は厳重に縄張りを管理し、他の雄が進入したら全力で追い払います。小さな姿に似合わず縄張り争いは苛烈で、顔などに怪我することも珍しくありません。

鳴き声

しっぽをぴんと天に立て、扇のように広げて「ヒンカラカラカラカラ・・・」と鳴きます。
この声が馬(駒)の鳴き声に似ているため、「駒鳥」という和名になりました。
雄が鳴き、雌がそれに誘われて姿を見せます。

繁殖活動

スズタケの群生地などに5~8月ごろに営巣し、3~5個の卵を産みます。14日ほどで雛は孵り、さらに14日ほどで巣立ちを迎えます。
1シーズンに2回繁殖することも。
雛は巣立ちを迎えても、雄ほど色ははっきりしません。美しい雄の羽は、大人の印です。

食性および餌

昆虫食で、ミミズクモなどを積極的に食べます。
水辺に現れるのは、水辺には多くの昆虫が集まるためと考えられます。

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激減するコマドリ

かつては飼育もされていた

ウグイス、オオルリに並ぶ「日本三鳴鳥」の一つで、最も美しい鳴き声の鳥と言われます。
現在は野鳥を飼育することは違法ですが、かつては日常的に行われていました。
コマドリも人気のある鳥で、1970年代までは飼育されてきた歴史があります。愛らしい姿と力強いさえずりは馬を嗜む武士に好まれ、盛んに飼育されていました。

減少の原因

現在、コマドリを巡る環境は悪化する一方です。
様々な原因がありますが、その中でも営巣地の竹がシカに食べ尽くされてしまい、営巣すらできないケースが報告されています。
奈良県と日本野鳥の会が台高山系で行った調査では、昭和52年には124羽いた場所で、わずか9羽しか発見できませんでした。
大峰山系でも昭和53年の51羽を大きく下回る6羽という結果に。

シカの食害は全国的に大きな問題になっています。狩猟されることが減り、天敵のオオカミも滅びたことから数は増える一方です。そのため山の緑を食べ尽くしてしまい、様々な被害が発生しています。
現在、奈良県では鹿にスズタケを食べられないように柵を設置し、保護に努めています。
三宅島のタネコマドリも状況は良くありません。移入したニホンイタチに襲われ、数が減少しています。

保護した時は

希少な鳥ですが、雄同士の戦いで怪我をするコマドリは多く見かけます。
もし見かけても山地から自宅に持ち帰るのは難しく、たとえ回復しても自然に戻せるかは未知数です。昆虫食なので、ミルワームだけでなく様々な虫を捕まえて与える必要があります。
保護は非常に難しいので、よほど野鳥に慣れた方以外は手を出さないほうが賢明かもしれません。

怪我をしても比較的元気そうなら、タオルなどに包んで温めながら様子を見ましょう。動物病院などで事情を説明して治療して貰えば、治る可能性はあります。
動物病院には必ず、事前に電話してから行きましょう。

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