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地震予測?キジの生態について!生息地や鳴き声。飼育はできる?

2016/10/14

kiji

日本の国鳥で、昔は1万円札の裏に描かれていたキジ。しかし野生では見たことがない方が多いかもしれません。
里山には当たり前のように暮らすキジは、どのような鳥でしょうか。

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生態

生息地

北海道と対馬を除く日本各地に生息しています。
もともと北海道や対馬にはキジはいませんでしたが、現在は狩猟用に放たれたキジやコウライキジが生息しています。

以前は地域により4種類の亜種に分かれていました。東北のキタキジ、本州と四国のトウカイキジ、紀伊半島に少数生息するシマキジ、九州のキュウシュウキジがいました。
しかし現在は放された養殖キジと混血が進み、地域性が徐々に失われつつあると言われています。

近縁種のコウライキジはユーラシア大陸に生息し、キジよりも拓けた環境を好みます。キジより若干大きめで、色合いも複雑な傾向があります。

特徴

キジはキジ目キジ科キジ属の鳥で、主に地上で暮らします。
林や山、農耕地、河川敷などで暮らしていますが、普段は草むらに隠れているので、なかなか姿は見せません。

鳴き声

春になると、雄が縄張りを主張し「ケーン、ケーン」と叫ぶ声が響きます。

 

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※オス↑

くちばしの先からしっぽの先まで雄81cm、雌58cmほどで、翼を広げると77cmくらい。重量は雄0.8~1.1kg、雌0.6~0.9kgと、体の重い鳥です。
重いわりに翼が短いため、飛ぶのはとても苦手です。よほどの緊急事態でもない限りは、基本的に地面で暮らします。
そのぶん足はとても速く、時速32キロで駆け回ります。
雄の羽の色は独特で、体は緑、頭は青緑で目のまわりには真っ赤な肉が覆っています。
背中は褐色の斑点があり、しっぽは茶色です。
雌は地味で、全体的に茶色です。これは雛を育てるための保護色で、雛も茶色と黒のまだら模様です。

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※メス↑

子育てについて

キジは雌だけが子育てをするのが特徴で、特定の雄とカップルにはなりません。一夫一妻が多い鳥類では珍しい生態です。

雑食性で、地上で手に入るものは大抵食べてしまいます。
植物の種や芽、葉、昆虫、クモ、カタツムリなど軟体動物からヘビまで食べます。
鋭い爪で地面をひっかき、ミミズなどの虫を補食することも。球根などを掘り起こして食べることもあります。
農作物を食べることもあり、大豆の芽などをつつく被害が報告されています。日本における被害額は2002年現在、2,800万円ほど。
カラスに比べれば微々たる額ですが、それなりに大きな被害を与えています。

養殖キジには、ニワトリのエサに魚粉を5%ほど混ぜたものを与えています。

天敵

タカ、ワシなどの猛禽類、キツネやイタチ、猫、野犬などが主な天敵です。
地上で暮らすため、天敵はほかの鳥より多い傾向があります。冬は人間(猟師)も天敵になります。

狩猟・ジビエ肉として

「日本のキジは独立種」という説と、「ユーラシア大陸にいるコウライキジの亜種」という説がありますが、日本鳥学会では2015年に後者の説を採用しました。
日本では、長い間狩猟動物として重宝されています。ニワトリのようにキジを飼って食肉にすることも珍しくありません。
愛媛県鬼北では、キジ肉を特産として出荷しています。キジ肉(コウライキジの肉)はフランスのジビエ料理でも有名で、大変おいしいと評判です。

冬になると養殖したキジをたくさん放鳥して、キジ猟をすることも珍しくありません。養殖キジが暮らせる環境が少ないためほとんど死んでしまいますが、少数は生き延びて子孫を残しています。

 

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保護した時は

キジ猟などをする地域では、怪我をしたキジを保護することもあるでしょう。
まずは怪我をした場所より心臓に近い場所を縛り、使い捨てカイロなどで暖めながら保温します。すぐに動物病院に連れて行きましょう。
狩猟許可を持っていない限り、締めてお肉にするのは厳禁です。

キジのヒナは早生雛といい、ニワトリのひよこと同じく産まれたときから歩くことができます。もし一羽でウロウロしているときは親とはぐれた可能性があります。
怪我をしていないならむやみに触らず、天敵に狙われないよう見張ってあげましょう。やがて親が迎えに来ます。
キジのヒナの生存率は低く、6~12個の卵を産んでも2~3羽しか育たないと言われています。地上は危険が多く、天敵が多いためと考えられます。

エピソード

キジは地震の初期微動を感じる力が強く、人間より数秒ほど早く察知して行動することができると言われています。地震予知に関しては古くから動物の生態を観察することが行われていますが、キジにもその能力が期待できそうです。

岡山県の民話「桃太郎」に出てくる桃太郎の部下として活躍するほどメジャーな鳥です。いかに日本人に近い場所で暮らしている生き物か分かります。
日本の童話の中でも特に有名な話ですが、「桃から産まれた」設定になったのは明治時代に教科書に載せる時からです。

桃太郎は大和政権の天皇の息子、吉備津彦命という説があり、吉備津国(岡山県)を侵攻して、鬼からお宝(製鉄技術)を得た話を寓話化したとも言われています。
部下の犬、猿、キジは地元で吉備津彦命に協力した3つの豪族の暗喩と言われています。
鬼は外国から来た海賊という説が主流です。海賊はたびたび村を襲い、被害を及ぼしていました。

よけいなことを言って不利益を招くことを「キジも鳴かずば撃たれまい」と言いますが、キジにとっては不名誉な言葉です。キジは鳴かないと縄張り主張ができません。
雄は敢えて美しい目立つ姿をして、目立つ声を出して、自ら危険を侵しながら縄張りを守り、雌にアピールします。それだけ危険に晒されても生きていける、というアピールをしないと縄張りは守れません。
キジの生態を見ると、鳴かないキジは縄張りすら維持できないでしょう。人間にとっては余計な行動に見えるかもしれませんが、キジにとっては「虎穴に入らずば虎児を得ず」の心境だと推測します。

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