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準絶滅危惧!カワセミ(川蝉)の生態!生息地や鳴き声♪

2016/09/29

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きれいな川で、一直線に飛ぶ青い鳥を見かけたことがあるでしょうか。
カワセミは川魚や水生昆虫などを主食にする、川のほとりで暮らす鳥です。
小さな美しい体に、大きく鋭いクチバシがよく目立ちます。カワセミとはどのような鳥でしょうか。

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生態

生息地

ヨーロッパ、アフリカ北部からインド、東南アジアなど、世界の多くの地域で暮らしています。
日本では北海道のみ夏鳥で、ほかの地域は留鳥です。一年じゅう美しい姿を見せてくれます。
川、池、湖、海岸など、水の近くに縄張りを構えます。縄張り意識はとても強く、繁殖期以外は一羽で暮らしています。

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繁殖期になると、雄が雌に小魚などを口渡しでプレゼントします。わざわざ小魚を締めてから渡す徹底ぶり。
雌がプレゼントを受け入れてくれたら、晴れて結ばれます。
トンネルのような穴に巣作りをするため、土手に何度も何度も体当たりして巣を掘り進めます。垂直の土手に巣を作るのは、ヘビ避けのためです。

最近は都市の川にも戻りつつありますが、高度成長期時代には水質悪化や護岸工事の影響で姿を消していました。
カワセミが暮らす水辺は生き物が豊富なので、環境改善のバロメーターの一つになります。

日本にはカワセミ、山間部の渓流で暮らすヤマセミ、夏に渡ってくるアカショウビンなどがいます。
ヤマセミはカワセミより大きく、ハトくらいのサイズです。白に黒のストライプがとても映えます。
アカショウビンはその名のとおり美しい朱色で、火の鳥と呼ばれることもあります。
ヤマセミ、アカショウビンは数が少ない、貴重な鳥です。

特徴

ブッポウソウ目カワセミ科の鳥です。古語ではヒスイ、ソニドリと呼ばれていました。
大きなクチバシと、美しい青色の背中、オレンジ色のお腹がとても目立ちます。
全長17cmほどで、スズメくらいの大きさしかありませんが、宝石のような存在感があります。
東洋で珍重される宝石のヒスイ(翡翠)は、カワセミが語源です。

カワセミの羽は特殊な構造で、太陽の光の波長により少しづつ色が変化します。
朝、昼、夕方にかけて、エメラルドグリーンから濃い青へ、空色に変化します。夕方には再び暗い青になり、やがて夜を迎えます。
周囲の環境に合わせた保護色ではないかと考えられています。特に、背中の水色は鮮やかで、見る人を楽しませてくれます。

雌雄の見分け方は、下クチバシを見るとすぐ分かります。雄は黒、雌は赤です。
飛ぶときに「ピッピッ」と鋭い声で鳴きます。

食性・餌

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川魚、ザリガニ、川エビ、水生昆虫などを食べます。
狩りはカワセミ独特の方法で行います。じっと水の中の獲物を観察し、矢のように一直線に突っ込みます。
弾丸のように水に突っ込む姿は、小さな体なのを忘れるほど大胆です。
狩りに成功すると、止まっていた枝などに獲物をくわえて戻り、枝などに打ちつけて締めてから飲み込みます。
大きな獲物は骨が複雑骨折するまで、しっかり何度も叩いて締めます。
締める前に魚が暴れ、逃げられてしまうことも度々です。カワセミの足は貧弱なため、猛禽類のように足で押さえつけることができないためです。

消化し切れない骨などは、おなかの中で丸めて吐き出します。これをペレットといい、ほぐして解析することで、カワセミの食性や周囲の環境を計ることができます。

天敵

ヒナのころはヘビ、イタチなどに狙われやすく、補食されることも珍しくありません。
成長は猛禽類、カラスなどが天敵です。
同族のカワセミも天敵と言えます。ライバル意識が強く、縄張り争いに負けて不利な環境に追いやられることも珍しくありません。

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保護した時は

幼鳥を保護したときは、怪我がなければ持ち帰らず、木の枝など安全な場所に置きましょう。やがて親がやって来ます。
怪我をしている場合は紙袋などに入れ、暖かいペットボトルなどを入れて25~30℃くらいに保温します。無理にエサや水を与えないほうが良いと言われています。
できるだけ早く、日本野鳥の会のサイトで最寄りの野生鳥獣担当機関に連絡しましょう。
同時に、県の自然保全課に連絡して指示を仰ぎます。

エピソード

教科書で習ったことがある方が多い、宮沢賢治の「ならなし」に登場します。この話は主役が沢ガニなので、恐ろしい天敵として書かれています。

日本では護岸工事で土手がコンクリートで固められてしまい、繁殖場所を失って数を大きく減らしてしまった時期がありました。
1992年の北海道旭川市で行った、カワセミが巣を作れるために穴を開けた護岸ブロックの設置で営巣が成功しました。その後、各地で営巣ができる護岸ブロックが設置されています。

東京では高度成長期時代の反省から環境保護に取り組んでいます。その成果もあり90年ごろに、ようやくカワセミが帰ってきました。
現在でも東京都では絶滅危惧Ⅱ類(または準絶滅危惧)に分類され、手厚く保護されています。
大阪など、ほかの地域でも準絶滅危惧に指定されています。巣が作れる土手と豊かな水辺を作ることが、カワセミの保護には何よりも有効です。

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