ニホンカナヘビの生態と飼育方法♪捕まえ方や餌、産卵~冬眠
小学校の頃、休み時間にクラスメイトがトカゲや虫を捕まえてきた、なんてことを経験したことはありませんか。トカゲだけでなく、カナヘビを捕まえ、なおかつクラスで飼っていた、ということもあるかもしれません。カナヘビと言えば、ニホントカゲとならんで最も身近な爬虫類のうちのひとつです。ではそんなカナヘビ、実は日本固有種だということをご存知でしたか?
生態
特徴
カナヘビはニホントカゲよりも長い尾をもち、南にいくほど尾が長くなる傾向があると言われています。
体色は、背中が灰褐色から褐色、腹側が黄白色から黄褐色です。カナヘビは頭部から尾部にかけて黒色に近い濃い色の帯状の模様を持ちます。
舌先は2本に分かれ、目と耳は良く発達しています。
生息地
日本にしか生息しないカナヘビですが、国内では北海道から本州、四国、九州はもちろん、屋久島などの島しょ部にも分布しています。
また、多種多様な環境に生息することでも知られ、海岸付近から平地や草地、1000m以上の山地でも見られることがあります。
しかし、基本的には森林や原生林のような深山よりも、平地や草むらに好んで生息しています。
郊外では比較的多くみられますが、東京都と千葉県では準絶滅危惧種に指定されています。
食性及び天敵
カナヘビは昼間に行動する肉食性の爬虫類で、主にクモや昆虫のような節足動物を餌としています。
夜は葉の上や物陰で休みます。カナヘビは平地のみでなく低木にも上ることができますが、天敵はヘビのような爬虫類や鳥類、猫のような哺乳類です。また、小さなときにはカマキリも天敵となる可能性があります。
このような相手には「自切」といって、いわゆる「トカゲのしっぽきり」のような反応をします。切った尾は再生することができますが、再生した尾には骨がありません。
産卵~成体
カナヘビは春から夏にかけて交尾し、産卵は5から8月に数回に分けて行われます。産卵後、親が卵を保護することはなく、2か月ほどで孵化します。孵化してすぐのころは体長5センチ程度ですが、ほぼ1年で成体となり成熟します。
冬眠
爬虫類の例にもれず冬眠し、冬場は土中で過ごします。
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飼育するには
捕獲方法
カナヘビは市街地などでも普通に見られますので、飼育する場合ペットショップに行くよりも自分で採集した方が簡単、ということもあります。
網で追い回すよりも、見つけたら掌を覆いかぶせるようにして捕まえるとよいでしょう。
カナヘビは日光浴を好みますので、日が高くなるお昼前後に草むらや石垣の周辺を探すとよいでしょう。また、昆虫などをタコ糸でくくりつけたまま放置し、釣り上げた後に網で捕まえる、という方法もあります。
飼い方
ケージについて
飼育する場合には、1匹飼いならば30センチほどのプラケースでもよいですが、複数飼育をする場合にはアクアリウム用のガラス水槽やプラスチック水槽が適しています。
床には土を敷き、そこに草を植えこんでレイアウトしたり、遊び場に大きめの石や流木、小枝などを置いたりすると見た目もよいですし、カナヘビも生活しやすいのでおすすめです。
日光浴をさせる
気を付けたいことは、きちんとカナヘビを日光浴させることです。
捕まえるときに日中の日が高いころを狙うように、カナヘビは日の光を好みます。
そのため、最低でも週に2、3回、1回につき1時間ほど日光浴させてあげましょう。
また、カナヘビは少しの段差ならばジャンプして脱走しますので、ケースにはふたをしておきましょう。
水分管理
また、カナヘビはよく水を飲む種類です。そのため、水槽内に設置する水飲み場に常にきれいな飲み水を用意してあげましょう。また、土が乾燥した時には霧吹きをして湿らせてあげる、といった管理が必要です。
餌
餌には、イモムシ、ハエ、バッタやコオロギのような昆虫を中心に与えます。
苦でないならば自分で餌を確保しても良いですし、ペットショップで魚用に販売されているミールワームなどを与えてもよいです。
カナヘビは基本的に一口サイズの餌を好みますので、欲張って大きすぎる餌を与えないようにしましょう。
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