飼育簡単!カナブンの特徴と見分け方♪駆除されやすい幼虫
カナブンはコウチュウ目に属する昆虫です。
コウチュウ目にはカブトムシやテントウムシ、ホタルなどの有名で人気がある昆虫がたくさんいます。その中でも、ほとんどの人が見たことがあるのがこのカナブンです。
特徴
かなり身近な存在であるが故なのか、カナブンは嫌われる傾向にあります。
理由は定かではありませんが、おそらくその特徴の無さかと考えられます。角もない、光らない、小さくも大きくもない、色は昆虫でお馴染みの緑。
特徴がない上になんとなく弱そうな名前…。これはあくまで個人的な見解なので、カナブン好きの方にはすみません。ですが、個人的な意見をもう一つ述べると、最も簡単に見ることができる甲虫なので私は結構好きです。
見分け方
外見
カナブンの仲間にはコガネムシ、ハナムグリなどがいます。見た目はほとんど変わりませんが、見分ける特徴は一応あります。カナブン、ハナムグリは羽の付け根部分が三角形で、コガネムシは半円形です。
またハナムグリには模様を持つものが多く、コガネムシは光沢のある色合いが特徴です。
習性
カナブンは光に集まる習性があるので、家の中に入ってくることもしばしば。ただ人間の生活に特に害を与えるわけではなく、むしろ幼虫の時には腐葉土を食べることで、有機物(糞)を生み出す分解者として働いてくれています。
その点コガネムシは、幼虫は植物の根を、成虫は葉を食べるので農家さんにとっては害虫です。なんとなくコガネムシの方がかっこいいと思っていた方、これが真実です。
ほとんどの農家さんにとっては関係ないかもしれませんが…、幼虫の時に見分ける基準もあります(いちいち見分けて駆除なんてしないですよね)。食害は幼虫の時から対処する必要があるので、畑であやしいやつを見つけたら、ちょっと地面を歩かせてみて下さい。普通にイモムシのようにトコトコと歩いたら残念ながらコガネムシです。
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ではカナブンやハナムグリはどうでしょう、ひっくり返って背中で歩きます。その奇妙な動きを見るとやはり駆除しようと思うかもしれません。早まらないで下さい。これは幼虫の生活環境の違いが原因とされています。先にあった通り、コガネムシの幼虫は植物の根を食べるので、気に入った場所に落ち着くまで地表をウロウロします。
その点カナブンやハナムグリの場合は、ほとんどが地中(というか腐葉土の中)で過ごします。周りが柔らかい土なので、普通に歩くことはできません。身体をくねらせて背中にある毛で摩擦力を生み、それを推進力として進みます。脚は障害物(土)をどかすシャベルのような役目になります。これが地表にでても同じ動きになるので違和感があるのです。
話は変わりますが、どちらの幼虫だったかは分かりませんが、初めて畑で見つけた時は、「カブトムシの幼虫だ」と思ってテンションが上った記憶があります。畑にカブトムシの幼虫はまずいません。大きな木の下ならともかく、よほどのチャレンジ精神がないと畑に卵は産まないでしょう。
色
余談はさておき、そんなカナブンにも、多くの人が興味を持っている特徴があります。それは…実は「色」なんです。カナブンの本来の色は茶褐色で、イメージにある緑色の個体は山などではあまり見られません。それどころか、街では見たことがない色のカナブンがたくさんいます。そもそもカナブンに限らず、コガネムシ科の昆虫の色は多種多様です。海外にはプラチナ色のコガネムシも存在します。日本でも珍しい色のカナブンが発見されています。例えばブルーやパープル、ブラックなど。あえて英語で書いたのは、なんとなく英語で表したくなるような色だからです。嘘だと思う方は検索してみてください。実際に見つけたことは無いですが、一部のマニアの間では高額で取引されてたりされてなかったり…。カブトムシを採りに行った際には、レアカラーのカナブンを(ついでに)探してみても良いかもしれません。最近では、様々な色を鮮やかに発色するカナブンの構造に注目して、新しい液晶に用いようと研究しているそうです。透明なガラスに何度も何度も身体をぶつけている姿からは想像できないですね。
データ
和名:カナブン
学名:Rhomborrhina japonica
分類:コウチュウ目 コガネムシ科
分布:本州、四国、九州
出現時期:6~9月
捕獲方法:気温が暖かくなってきたら、マンションのライトに集まってくるので網で捕まえる。山では樹液の出ている木に群がっている。夜行性ではないので夜に行く必要はない。
飼育方法:虫かごに葉っぱを入れ、餌として樹液ゼリーを与えれば充分。ただしコガネムシだと餌が変わるので、本当にカナブンかどうか確認が必要。
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