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托卵上手!ホトトギス(子規)の生態について♪泣き声や季節

2016/09/29

他人の巣に卵を産みつける托卵、特徴的な鳴き声、お腹のシマ模様など、ホトトギスはとても個性が強い鳥です。
托卵のせいでイメージが良くないと感じる方もいますが、個性的な生態や姿の良さ、初夏を告げる鳥として昔の人には好まれていました。

ホトトギスとは、どのような鳥でしょうか。

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特徴・生態

生息地

ホトトギスはカッコウ科の渡り鳥で、日本には夏に訪れる「夏鳥」です。九州より北の地域に飛来し、本州に特に多くやって来ます。
日本に飛来するカッコウ科の鳥は、カッコウ、ホトトギス、ツツドリ、ジュウイチの4種。すべて同じ習性を持ちます。
夏鳥はツバメなどが有名ですが、夏に渡ってくるのは子育てのため。ホトトギスも例外ではありません。
しかしホトトギスは自分で子育てせず、ウグイスなど他の小鳥の巣に卵を産みつけます。そのため、卵を産みつけたら、さっさと元にいた場所に帰ってしまいます。

アフリカ東部、マダガスカル、インド、中国南部に分布し、インド~中国で越冬するホトトギスたちが日本へ飛来します。
5月中旬ごろから見かけることができるでしょう。

体の特徴・鳴き声

灰色が目立つ外見で、胸とお腹に横縞模様があります。
お腹の横縞はカッコウ類の特徴で、この模様の大きさなどで判別できます。
ホトトギスはカッコウ、ツツドリに比べて縞が細く、薄い傾向があります。
目には黄色いアイリングがあり、よく目立ちます。

「キョ、キョ、キョキョキョキョ」と、よく通った声で鳴きます。聞きなし(鳥の鳴き声を人の言葉に置き換えたもの)では「特許許可局」「テッペンカケタカ」と表現します。
足の指は、前2本、後ろ2本という珍しい形態をしています。(一般的に鳥は前3本、後ろ1本)
同じ形態の鳥にはオウム、インコがいます。インコは足でエサなどを掴んで食べたりするなど、足を手のように器用に扱います。

托卵(たくらん)

ぴんと背中を張ったような姿で木に留まっている姿をよく見かけます。これは猛禽類に擬態していると言われ、托卵される側のウグイスを威嚇する効果があります。
托卵された卵は他の雛より早く孵化し、他の卵を巣の外に押し出してしまいます。
一羽になったホトトギスは、仮親の庇護を独占的に受けて育ちます。

主にウグイスの巣に托卵しますが、ウグイスも黙って托卵されていません。ホトトギスに激しく威嚇し、托卵されたと気づけば卵を取り除き、または巣を放棄するなど対抗措置を行います。
自分で育てずに他人に子供を押しつけるなど、人間から見ると悪にしか見えない習性ですが、鳥の間でも激しい攻防が行われています。

雄が先に渡り、広大な縄張りを持ちます。
この頃の雄は夜中じゅう鳴き続け、雌の飛来を待ちます。夜に鳴くのは天敵の目から避ける目的があると考えられています。
雌の渡りが終わり、カップルが成立すると日中に鳴くようになります。

エサ

毛虫、トカゲなど肉食性です。特に毛虫を好みます。
ホトトギスは夏鳥にしては遅めに飛来しますが、それはエサの毛虫が5月中旬ごろから増え始めるためと言われています。(托卵しやすい時期が5月だからという説も)

毛虫はとても食べにくい虫なので、虫を好む鳥類でも避ける傾向があります。ホトトギスを含むカッコウ科の鳥は、誰も食べない毛虫を食べることで他の鳥たちとエサの奪い合いを回避しています。

天敵

渡りの途中で、猛禽類などに襲われることがあります。
比較的大きな鳥なので、成長になるとあまり天敵はいないと考えられます。
それ以上に恐ろしいのは、エサが取れずに飢えてしまうこと。最近は毛虫が減ったため、日本では減少傾向にあるという説もあります。

エピソード

古代中国の話

ホトトギスは様々な漢字で表現されますが、中でも「不如帰」は古代中国の故事が元になっています。
長江に杜宇という人物が国を興し、望帝という皇帝になりました。やがて長江の氾濫を治める人物に地位を譲り、自分は山に隠居します。
やがて亡くなった望帝はホトトギスに変化します。農耕が始まる時期に国に戻り、鳴いて民に知らせるようになりました。

やがて望帝の国は滅ぼされてしまいました。それを知ったホトトギスは「不如帰去」(帰りたい)と何度も鳴きながら血を吐いたと言われています。
ホトトギスの嘴が赤いのは、その時の吐血と言われています。

正岡子規

結核に倒れた俳人、正岡小規の「小規」もホトトギスの漢字表記の一つです。
当時は不治の病だった結核を煩い、吐血して苦しむ自分の姿をホトトギスに重ねたと言われています。

古典文学ではよく取り上げれる鳥のひとつで、万葉集だけでも150例以上詠まれています。

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