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世界三大奇虫

世界三大奇虫ヒヨケムシの生態!夜行性だから日除け虫?

2016/09/30

hiyokemushi

世界三大奇虫というものをご存知でしょうか?

誰がそんなものを決めたのか分かりませんが、世の中にはあまり必要なさそうな情報もあるものです。その三大奇虫の一角をなすのがこのヒヨケムシ。

名前だけでは想像できないかもしれませんが、奇虫と言われるだけあってパンチの効いた外見をしています。クモとアリを足して気持ち悪さをかけたような姿ですが、分類上はクモに近い仲間です。

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ヒヨケムシの生態と特徴

データ

  • 和名:ヒヨケムシ
  • 学名:Solifugae
  • 分類:クモ網 ヒヨケムシ目
  • 分布:世界の温暖な地域 南アフリカ、南部ヨーロッパ、北アメリカ南西部など
  • 発生時期:特になし
  • 捕獲方法:日中は石の下や樹皮、巣穴があればそこに隠れている

特徴

毛むくじゃらで赤みがかった茶色、または黄色をしており、クモよりも腹部は長く、はっきりとした10個の節に分かれています。これがラクダのコブのように見えるためキャメル・スパイダーと呼ばれたりします。

脚の数は10本、のように見えますが実は8本で、脚のように見える内2本は触肢と言って、触覚のような役割を果たします。

また8本の脚の内、2本は他より長く、先の説明であった2本の触肢と共に、頭部の近くで感覚器官として働いているようです。

頭は比較的大きく、一対の巨大な鋏角(ハサミのようなアゴ)が付いてクモの顔をアップにしたイメージです。

どうでしょう?

文字だけ読んでいるとだんだん気持ち悪さがこみ上げてきた頃だと思います。

そこでそんなヒヨケムシのかわいいところをご紹介しましょう。

それは目が小さいことです。

というか小さすぎて大抵は見えません、以上。

さてこのヒヨケムシですが、様々な噂があります。

寝ている兵士に襲いかかる、ラクダの腹を食い破る、時速50kmで走る等…

基本的に全てデマなんですが、日のない所に煙は立たぬという言葉通り、そんな噂が囁かれるには理由があります。

ヒヨケムシは実は知られているだけで1000種類以上発見されており、分類もクモの仲間(クモ目)ではなく、別にヒヨケムシ目という区分があるほど。

たくさんの仲間の内、大きいものでは体長10cmを超える種もいるらしく、その大きなアゴで獲物に襲いかかる様はまさに怪物。

生息地が砂漠や乾燥したサバンナなど温暖な地域に限られるため日本には分布していませんが(よかったですね)、走ることに特化した脚を活用し、砂の上をとてつもないスピードで走りまわります。

その速さからウィンド・スパイダー(風クモ)という別名もあります。

アフリカに行った際には見つけてもすぐに消えてしまうかもしれません。そして気づいたら自分の脚の上に…。という想像はしない方が無難です。

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繁殖方法や食性

ヒヨケムシは、オスの方が身体は小さく、メスへのアプローチもあまりしません。

このパターンはクモと同じでカカア天下になるのではないか?というとそうではありません。

オスは自分の精液をメスに直接送り込みます(一旦地面に落とすやつもいる)。そうしてメスの生殖口に押し込んで受精させ、卵を産ませる。

およそ50個ほどの卵を地面に埋め込み、幼生が1回目の脱皮をするまでその上で子供たちを守るのです。

その後、幼生たちは巣穴から散らばっていき、他のクモ類や昆虫などを食べ成長していきます。

毒はもっておらず、単純に獲物の身体を大きなアゴで粉砕し、組織を溶かす消化液を注ぎ込んで食べます。

飼育方法

温度と湿度を保つことが重要。砂漠に生息しているからといって乾燥し過ぎると脱皮ができず成長できない。ライトなどで30℃以上を保ち(夜間は少し下げる)、隠れる場所をつくっておく。餌は小さい昆虫やクモ類。共食いもするので基本的にケースに1匹づつ。寿命はあまり長くなく、生態も詳しく解明されている訳ではないので、生殖させる場合はペットショップの方に詳しく聞く必要あり。

名前の由来

同じような種類でもサソリともクモとも違うことが分かって頂けたと思います。知られざるヒヨケムシの生態を、「何故か」知りたいと思ったそこのあなたに、最後にヒヨケムシの名前の由来をお伝えしましょう。

砂漠にいるくせにほとんどの種類が日差しを避けて行動する夜行性です。だからヒヨケムシ。って夜行性の虫は全部ヒヨケムシじゃねえか!と言ったクレームは一切受け付けておりませんのであしからず…。

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