ヒラメの生態と特徴。釣れる時期、釣り方など。飼育もできる
2016/09/17
お刺身はもちろん、お寿司の「えんがわ」、ムニエルと和洋どちらの料理でもおいしくいただける高級魚のヒラメ。
マダイやサンマのような一般的な魚とは異なり、上下に押しつぶされたユーモラスな顔つきも特徴のひとつですよね。
さて、そんなヒラメとはどういった魚なのでしょうか。
生態
生息地
ヒラメは日本沿岸の各地、海外では千島列島、朝鮮半島、南シナ海のような太平洋西部に広く分布しています。
最大では1メートルにも育つ大型の魚で、大きな口と鋭い歯を持っています。
ヒラメはカレイ目という大きなグループに属し、この仲間は熱帯から寒帯までより広く生息しています。
体の特徴
※↑ナメタガレイ(左向き)
「左ヒラメに右カレイ」という言葉はあまりにも有名ですが、カレイの仲間にも左側に眼があるヌマガレイ、両目の移動が完璧でなく、右左と眼のある方向が定まっていないボウズガレイなどの例外もあります。
また、ヌマガレイは日本の他、ベーリング海を越えて北米にも分布していますが、海域で眼の左右に存在する比率が変わるという面白い性質をもっています。
とはいえ、ヒラメもカレイも初めから目が片側によっているだけではありません。
両者ともに生まれてすぐにはほかの魚と同様に両側に眼がありますが、成長とともにだんだんと移動していき、浮遊生活から底生生活に変わるころには見慣れた寄り目になるのです。
食性および餌
ヒラメは、大きな口と歯から容易に想像がつくように、魚などを食べる肉食性です。
平たい体つきと体色を自在に変えることができる能力を持つヒラメは、小魚が近寄ってきた途端に捕食する待ち伏せ型の戦略をとっています。体が小さいうちはゴカイや甲殻類もよく食べます。
天敵となるのは自分よりも大型の肉食魚の他、共食いもするので同種も敵となり得ます。また、体が小さなうちはキンセンガニやヨコエビといった、本来餌とするはずの小型甲殻類すら天敵となることが知られています。
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自宅で飼育はできるのか
お寿司屋さんで生簀に入った姿を見かけることもあるでしょうが、ヒラメは比較的飼育しやすいといわれている海水魚です。
というのは、底にぺたりとへばりついた生活を送るため、海水魚に比べてスペースをとらず、それほど神経質な性格でないからです。
ペットショップで販売されている海水魚はカラフルな熱帯魚が中心であり、地味な見た目のヒラメはほとんど見かける機会がありません。そのため、飼育するとなると自分で採集する方が確実です。
釣れる時期・釣り方
ヒラメを採集するには、早春から夏ごろがねらい目となります。
このころは子ヒラメが水深の浅い砂浜に接岸してくるため、それほど困難なく採集することができます。
釣りで採集をする場合、簡単な投げ釣り装備かつ虫エサで臨むと良いでしょう。
また、複数の人出が確保できる場合、砂浜の腰ぐらいの深さで小型の網を引くという方法もあります。
比較的丈夫な魚ですが、採集した後は容器内にエアレーションを入れて持ち帰る方が無難です。
家が採集地と目と鼻の先、といった場合には、エアレーションなしでも大丈夫なケースもあります。
飼育環境
飼育する場合、小型(15センチ未満)であれば、60センチ水槽で十分です。
砂に潜る性質を持つため、底には砂利でなく砂を敷いてあげましょう。
この他に、エアレーション、フィルター、水温計など一般的な飼育用具があれば問題ありません。
以外にもヒラメはなかなかにジャンプ力があるので、飼育中は蓋をしておくと安心です。
特に、暗い部屋で急に電気をつけると驚いて水槽から飛び出すこともありますので注意が必要です。
餌には、ゴカイや小型のエビ、大きくなってきたら魚の切り身や冷凍の小魚を与えると良いでしょう。
注意点
ヒラメの歯は鋭いため、採集で針を外す際にはあやまって手を切らないように気を付けましょう。
また、ヒラメに限らず魚は手で触れると極端に弱りやすいため、採集時、飼育時ともに、なるべく手で触れずに心がけることが大切です。
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