ボーダーコリーの性格と飼い方。特有の病気・しつけに注意
2017/01/05
ボーダーコリーのこと
歴史
黒と白、茶色と白などツートンカラーのはっきりとした色合いと、高い運動能力で有名なボーダーコリーはイギリス生まれの犬です。
この犬が生まれたきっかけは、8世紀の北欧、スカンディナヴィア半島に遡ります。
当時、「ヴァイキング」と呼ばれた北欧の諸民族たちは、優れた航海術をもって南方のイギリスやフランスへの侵攻を繰り返していました。彼らがスコットランドに持ち込んだ、もとはトナカイ用の牧畜犬がボーダーコリーのご先祖と言われています。
その後改良がなされ、19世紀頃に現在のようなボーダーコリーが生まれたとされています。
この犬は聡明かつ働き者で、「吠え、威嚇することで羊を追いたてる」という牧羊犬が中心だった時代に、「にらみつけ、羊を傷つけることなく群れを保たせる」という新しい風を吹き込みました。
イギリスはもちろん、アメリカなど開拓地でも牧羊犬として引く手あまたであり、現在でも広く人気のある種類です。
体の特徴
牧羊犬であるボーダーコリーは、均整のとれた筋肉質の体つきをしています。
瞬発力もさることながら、持久力にも優れており、働き者としても有名です。
また、ボーダーコリーにはドッグショーで活躍するショータイプと牧羊犬として用いられるフィールドタイプの2タイプが知られています。
毛の色はスタンダードな黒と白、チョコと白、レッドと白、ブルー(グレー)と白、などがあります。また、毛の長さは短いスムースタイプと、程よい長さでウェーブがかかるラフタイプがあります。
一般的にスムースタイプはキツイ性格でショーに向き、ラフタイプは穏やかなので家庭犬に向くと言われています。
性格
毛が短いスムースタイプは荒っぽい性格のため、家庭犬として飼育するのはラフタイプが基本です。
ボーダーコリーは「すべての犬の中で最も賢い」と言われるほどに知能が高く、2歳児なみであることでも知られています。
性格は穏やかかつ飼い主従順で、協調性も高い犬種です。
攻撃性が低いため、子どものいる家庭でも飼うことができます。
飼い方
ボーダーコリーは知能が高いためしつけなどはよく聞き入れます。しかし、子どものころから甘やかせすぎると我儘いっぱいに育つ傾向があります。
ずば抜けた運動能力を持つ種類のため、いったん間違ったしつけで育て、間違った知識がインプットされると他人に噛みつく、など被害が出ることになります。また、牧羊犬のためとてもたくさんの運動量を必要とします。
穏やかな性格から安易に飼育を考えがちですが、「子犬のときからきちんとしたしつけ」ができ、「毎日相当量の運動につきあう」覚悟がなければ、家族として迎え入れることができないと考えましょう。
注意点
運動について
ボーダーコリーの飼育で注意したいことは、第一に毎日の運動の確保です。
中型犬に分類される犬種ですが、大型犬並みの運動量が必要と考えておいた方が良いでしょう。
毎日朝夕2回の散歩はもちろん、庭付きの家など、なるべく運動ができる環境で飼育してあげることが大切です。
ボールやフリスビーでの遊びを好むので、普通の散歩だけでなくいろいろと工夫してあげましょう。
ブラッシングについて
換毛期には毎日、そうでない時期には1週間に最低2回はブラッシング、爪切りは週に1回程度、定期的に行うようにします。
病気について
ボーダーコリーは遺伝性の疾患が多いことでも有名です。なりやすいとされる病気は股関節形成不全、コリー眼異常などです。
遺伝性の疾患でも、種類によっては処置が可能な場合もあります。違和感を覚えたら、すぐに獣医師に見せることをおすすめします。
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