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アオリイカの生態と釣り方ポイント。時期やエギなど仕掛けについて

2016/10/25

aoriika

「イカの女王」とも謳われ、美味なことでも知られるアオリイカをご存知ですか。あまりスーパーや店舗に出回らないので、知らない方も多いのではないでしょうか。しかし一方で釣り、中でもイカ釣りをする方にとってこれ以上ないほどメジャーな対象がアオリイカでもあります。では、アオリイカとはどういったイカなのでしょうか。

アオリイカの生態と特徴

生息地

アオリイカは日本沿岸に生息する大型のイカで、大きいものでは胴長50センチを超え、重さは6キログラムにもなります。

胴長は足を除いた長さなので、全長で測るとなるとさらに大きくなります。

丸みを帯びた外見はコウイカに似ていますが、ヤリイカの仲間に属しています。

分布域は広く、国外ではハワイより西の太平洋からインド洋まで、国内では北海道以南に分布し、特に日本海では福井県の西側に多いとされています。

体の特徴

特徴は、雌雄で体の模様が異なることです。

雄の場合は背中に白色のはっきりとした横縞模様が存在するのに対し、雌の模様が不明瞭です。

また、外見は似ているものの分厚く頑強な甲をもつコウイカとは異なり、甲は薄くて透明です。

産卵

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アオリイカは春から夏になると大型の個体が産卵のために接岸し、ホンダワラなどの藻場に卵を産みつけます。

産卵の後20日ほどで卵は孵化し、生まれた子アオリイカは、成体と同じく魚や甲殻類などを食べて成長していきます。

天敵

天敵は自分よりも大型の肉食性魚類、イルカなどの海生哺乳類です。

釣り

アオリイカは日本古来の「餌木」と呼ばれるルアーで案外簡単に釣ることができます。

時期

春から夏には産卵のために来遊する大型個体、秋口にはその年に生まれた小型のものが対象となります。

大型のものは相応の飼育設備が必要となるので、飼育したいという人は晩夏から秋に小型のものを狙うのをおすすめします。

イカの仲間では最も美味とされていることから市場に出回ることはほとんどなく、ペットショップでも見かける機会は非常に少ないです。

そのため、飼育前に釣りで採集することが一番です。

仕掛け

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※餌木(エギ)です↑

釣りには、軽めのルアー竿とリール、餌木またはルアーを用意します。

また、アジを餌にし、引っかかったイカに「ヤエン」という装置をひっかけることで釣り上げる方法もあります。

釣り場

釣り場は、初心者の方には足場の良い防波堤などがおすすめです。

子魚を待ち伏せする性質があるため、アオリイカは障害物のない砂地のような敵から丸見えの場所ではなく、岩場の藻が多く生えた場所を好みます。

釣り方について


釣り方は、軽く仕掛けを投げて誘いをかけつつ糸を巻き取ればOKです。

おいしいにもかかわらず比較的簡単に釣り上げることができるため、夏のキス、冬のカレイ・アイナメなどと並ぶほど人気のある釣り対象でもあります。

釣り上げた後はバケツやクーラーボックスに海水を張り、エアレーションをして生かしておきましょう。

水槽は一般的なガラス水槽、エアレーション、水温計、フィルター、蓋などの他、障害物として流木や岩、水草などを用意してあげるのが最良です。

餌にはアジなどの小魚、魚の切り身などを与えると良いでしょう。

注意点

墨を吐かれます

イカと言えば墨を吐くことはあまりにも有名ですが、もちろんアオリイカも墨を吐きます。

特に釣り上げた直後には墨袋の中に墨が残っているため、近寄ると手痛い一発をお見舞いされる可能性があります。

釣った直後すぐに針を外すよりは少し時間をあけておき、墨の残量がないか確認しておくのがおすすめです。

噛まれないようにしましょう

また、イカの歯は「カラストンビ」と言われ非常に鋭く、小型であろうと噛まれようものなら大けがをする可能性があります。

そのため、針を外す際にはもちろん、イカを容器に入れる際にも不用意に足の付け根を手でわしづかみにしない方が良いでしょう。


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