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触ると油つく?アブラゼミの生態。幼虫や寿命、鳴き声など

2016/09/28

aburazemi

アブラゼミとはカメムシ目・アブラゼミ科の昆虫です。

夏の風物詩として知られており、日本中広い地域で見られます。

セミと言えば寿命が一週間程度しかないのに、地中で数年じっとしている生態が有名。

アブラゼミにおいて寿命は一週間程度、地中に潜っているのは約6年です。
6年となると生まれた子供が小学校に入学するくらいなのでとても長く感じますね。

アブラゼミの幼虫は地中で木の根っこから樹液を吸って成長しています。

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生態

生息地

アブラゼミの生息地、見られる時期は次の様になっています。

  • 地域:北海道、本州、四国、九州、南西諸島
  • 場所:低山、平地、雑木林
  • 時期:7月~10月前半

アブラゼミは北から南へと全国的に生息しています。
特に見られる時期は7月~10月前半となっており、夏から秋にかけて見る事が出来ます。
日本の各地で見られるので一番ポピュラーな種でしょう。

特徴

aburazemi2

アブラゼミには次の特徴があります。

  • 体色は黒地、背部に数本の白帯、翅は褐色不透明、四肢と複眼は褐色
  • 体長は55mm程度
  • 背は白帯がまだら状になっている
  • 頭部が丸い
  • 翅が褐色不透明
  • オスよりもメスの方が大き
  • 脱け殻の触角が太い
  • 脱け殻がやや暗褐色

一番の特徴はやはり背中のまだらでしょうか。
黒地に白帯があればアブラゼミの証拠です。
体色については黒地が一般的ですが、中にはやや赤みを帯びた個体もいる等個体差があります。
セミは体長、体色に個体差が現れやすい昆虫です。

さて頭部も丸くなっており、仲間のクマゼミやエゾゼミと比較すると一目瞭然。
アブラゼミの頭部が丸いのに対し、クマゼミやエゾゼミは四角くなっています。

それからアブラゼミの翅は不透明なのですが、これは大変珍しい事なのです。
ざっと日本にいるセミの翅を観察してみると、多種の翅が『半透明』になっています。
つまり不透明な翅を持つセミは少数という事になります。

アブラゼミは主に木の樹液をエサにしています。

手頃な柔らかさの樹皮を見付け次第、口吻を突き刺して吸い付きます。

ためしに樹皮に人間が爪を立ててみると少し跡が付く程度。
それなりに硬い事が分かりますね。

しかしそんな硬い樹皮でもアブラゼミの口吻ならば穴を開ける事が出来ます。
アブラゼミの口吻を指で触ってみると予想よりも硬くしっかりしています。

天敵

アブラゼミの天敵は昆虫類、鳥類、哺乳類になります。
哺乳類のネコは地上に下りているアブラゼミを捕まえる事があります。

しかし特に多いのはカラスの襲撃でしょう。
カラスは雑食性なのでアブラゼミを捕食します。
最近はカラス避けネットを使う自治体が増えており、啄みによる生ゴミの散乱が防止されるようになりました。
そのためカラスは他のエサを探さなければならず、セミ等の昆虫類を捕食しています。

生ゴミに比べたら栄養価や美味しさは劣るでしょうが、背に腹は変えられないでしょう。

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飼育方法について

アブラゼミの飼育はとても困難です。
まず捕まえた時点で弱ってますし、何より寿命が一週間程度ととても短くなっています。
要するに捕まえてもすぐに死んでしまうため、捕まえず自然の中で温かく見守った方がアブラゼミも幸せでしょう。

採集方法

アブラゼミを網を使用して捕まえてみましょう。

まずアブラゼミを探します。
木だけではなく電柱や家の外壁にも止まるので、各所見て回ってください。
さてアブラゼミを見付け次第、網をかけてから少し木や電柱を叩きます。
こうするとアブラゼミが手足を放すので網に落ちて捕まえられます。
低い場所であれば網の上から優しく掴んでもいいでしょう。

注意点

アブラゼミは数が多いので、運が良ければ羽化が見られる種です。
もし羽化の瞬間に立ち会えたらアブラゼミに触らないように。
羽化の最中は体が柔らかくまだ固まっておらず大変デリケートです。
もし触れたりすると変に曲がってしまう事も。

セミの幼虫は地面の中にいます。
周りに穴が開いていたらそこにはまだ出てきていない幼虫がいるかもしれません。
幼虫は羽化開始から大体3時間くらいで成虫になります。

まず地中から出てきて羽化をする場所を探します。
次に場所が決まったら背中が中央からパックリ半分に割れて、中から緑がかった白い不透明の幼虫が出てくるのです。
約1時間もあれば脱け殻から抜け出せます。

その後はじっとしつつ、体が固まるのを待ってから飛び立ちます。
ざっと見て2時間程度でしょうか。
羽化の姿はとても神秘的ですので人生で一度は見ておきたいですね。
めぼしい場所を張り込んでみてはいかがでしょうか?

コラム

アブラゼミのちょっとしたコラムを紹介しましょう。

アブラゼミは触ると油っぽい?

さてアブラゼミは名前にアブラ(油)と付いています。
要するに油に関係がある事が判ります。
もしかしたらアブラゼミに触ると油が手に付着するのでしょうか?

答えはいいえ、真相は鳴き声に隠れています。
実はアブラゼミの鳴き声の由来は『油を煮た時の音』から来ています。
パチパチと油が熱せられる音とアブラゼミの鳴き声が似ているのです。
その音から油のような鳴き声のセミ、"アブラゼミ"と名付けられたのでした。
漢字で表記しても油蝉ですね。

ですから触っても油が付着しません。
中華料理店等に行った際、厨房側で耳をそばだててみてはいかがでしょうか?

アブラゼミの鳴き声はミンミンではありません

アブラゼミの鳴き声はミンミンではなくジジジジかジリジリ。
ミンミンと鳴くのはミンミンゼミです。
多数の人がミンミンと思い込んでいますが、実際にはこちらなんですね。
セミの鳴き声は種類ごとに違いますので、聞き分けてみてください。
鳴き声を聞いてセミの種類を当てるゲームをしても面白そうです。

アブラゼミの卵はどこにある?

アブラゼミの幼虫が8月の夜、地中から出てきて羽化する事が分かりました。
そこでアブラゼミの卵はどこにあるのか疑問に感じたのではないでしょうか?
アブラゼミのメスが産卵管から地中に卵を産み付けると思った人もいるかもしれません。
しかし実のところ違います。
アブラゼミのメスは"木の枝や幹の樹皮"に産卵管を突き刺して、そこに卵を産み付けます。
その数は約200個程度です。

その後、卵は約1年その場所で孵化を待っています。
ちなみにアブラゼミの卵は長細いお米状で白く不透明。
約1年経ったら孵化が始まり、不透明の幼虫が出てきます。
この時で1齢幼虫と呼ばれており、地上に落ちてからようやく地中に潜っていきます。
それからさらに約数年の間、地中で羽化を待つのです。
ですから初めから地中で孵化し、成長していたのではありません。

アブラゼミとミンミンゼミの抜け殻を比較してみよう

セミは成虫になってから模様や鳴き声から種類を特定する事が出来ます。
しかし抜け殻からでも大体の種を探れます。
慣れないと難しいですが判別で目を養ってみましょう。

今回はアブラゼミとミンミンゼミの抜け殻を比較してみます。
まず抜け殻によるセミの特定には『触角』を使います。
セミの抜け殻の触角部分には種によって違いが生じており、特定に役立つという訳です。

触角部分は節でいくつも連なっており、全部で7節程度あります。
チョウチョのように一本の触角ではありません。

さて触角の仕組みを元に話を進めましょう。

まずアブラゼミの触角は全体的に毛深く、第3節よりも第2節が長くなっています。
対するミンミンゼミの触角は全体的に毛が少なく、各節の長さが均等です。
(※節は根本から1節と数えています)

それからセミの抜け殻から種を特定するには色やお尻の形も判断材料となります。
アブラゼミとミンミンゼミで比較すると、アブラゼミは背からお尻先端に向かって急なカーブを描いています。
一方のミンミンゼミは背からお尻先端までそれほど急ではありません。
分かりやすく言うならば、アブラゼミの抜け殻は猫背に見え、ミンミンゼミの抜け殻は床を這った風に見えます。

抜け殻から分かる事もたくさんあるので、捨てたり潰したりせず色々収集してみてはいかがでしょうか?

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